ボンネビルT120は後悔する?購入前に知るべきその真実

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トライアンフのボンネビルT120(BONNEVILLE T120)は、その美しいクラシックデザインと現代的な性能で多くのライダーを魅了しています。しかし、その一方で「ボンネビルT120を購入して後悔した」という声が聞かれるのも事実です。憧れだけで購入すると、維持費や故障、あるいは「飽きる、つまらない」と感じるなど、想定外の現実に直面するかもしれません。特に、バイクの走行性能や足つき、カスタム性といった具体的な特性を理解しないままでは、失敗や後悔に繋がりかねません。

この記事では、ボンネビルT120のメリットとデメリットを徹底的に掘り下げます。また、中古で購入する際の注意点や、比較対象となりやすいボンネビルT100での後悔事例にも触れ、あなたが本当にこのバイクと長く付き合えるのかを判断するための客観的な情報を提供します。

トライアンフ公式

この記事でわかること
  • 購入後に後悔しやすい具体的なデメリットとその対策
  • 年間の維持費や故障リスクのリアルな実態
  • T120の走行性能や乗り味が自分に合っているかの判断基準
  • 中古車選びやカスタムで失敗を避けるための重要なポイント
目次
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購入後にボンネビル T120で後悔する理由

この章のポイント

  • メリット デメリットを知り後悔を回避
  • なぜ「飽きる、つまらない」と言われる?
  • 故障リスクと具体的な対策とは?
  • 気になる維持費は年間でどのくらい?
  • カスタム性の低さは本当なのか?

メリット デメリットを知り後悔を回避

ボンネビルT120の購入で後悔しないためには、その魅力的なメリットだけでなく、現実に存在するデメリットを正確に理解しておくことが何よりも大切です。多くの場合、後悔の原因は情報不足からくる期待と現実のギャップにあります。

このバイクの最大のメリットは、誰もが認める美しいクラシカルなデザインと、1200ccの並列2気筒エンジンがもたらす豊かなトルク感でしょう。低回転から力強く押し出される感覚は、街乗りからゆったりとしたツーリングまで、余裕のある走りを提供してくれます。細部にまでこだわった高品質なパーツの質感は、所有する喜びを日々感じさせてくれるはずです。

一方で、デメリットも明確に存在します。最もよく指摘されるのが「積載性の低さ」です。デザインを優先しているため、標準状態では荷物を積むスペースはほぼありません。そのため、ツーリングなどで荷物を運びたい場合は、サイドバッグやリアキャリアの追加が必須となり、追加の費用が発生します。

また、車体の重さも無視できません。乾燥重量で230kgを超える車体は、特に小柄な方やバイクの取り回しに慣れていない方にとっては、駐車時や低速でのUターンなどで負担に感じることがあります。これらのメリットとデメリットを天秤にかけ、自分のバイクライフに本当に合っているかを見極めることが、後悔を避けるための第一歩となります。

ボンネビルT120

イメージ画像(@プレステージ・モーターバイクス)

なぜ「飽きる、つまらない」と言われる?

ボンネビルT120について、「飽きる」あるいは「つまらない」といった評価が聞かれることがありますが、これはバイクの性能が低いという意味ではありません。主な理由は、ライダーがバイクに求める走行スタイルと、T120が提供する乗り味との間にミスマッチが生じているためと考えられます。

T120のエンジンは、高回転まで回してパワーを絞り出すスポーツバイクのそれとは異なり、低中速域での豊かなトルクと鼓動感を重視して設計されています。そのため、信号の多い街中や景色の良い郊外の道を、エンジンの鼓動を感じながらゆったりと流すような走り方には、この上ない満足感を与えてくれます。

しかし、ライダーが求めるものが、鋭い加速や高回転域でのエキサイティングな伸びである場合、T120の性能は物足りなく感じられる可能性があります。特に高速道路での追い越し加速や、ワインディングロードをスポーティーに駆け抜けたい場面では、「思ったより速くない」「刺激が足りない」と感じてしまうかもしれません。

つまり、T120が「つまらない」と感じるかどうかは、そのバイクが持つ「得意なステージ」を理解しているかどうかにかかっています。のんびりとしたクルージングを愛し、バイクとの対話を楽しむスタイルのライダーにとっては最高の相棒ですが、常にスリルや速さを求めるライダーにとっては、期待外れに終わってしまう可能性があるのです。

故障リスクと具体的な対策とは?

ボンネビルT120は高品質なバイクですが、機械である以上、故障のリスクを完全にゼロにすることはできません。特に、国産バイクに乗り慣れていると、欧州車特有の注意点に戸惑い、それが「故障が多い」という印象に繋がることがあります。

具体的に報告されることがあるトラブルとしては、エンジン周りのオイル漏れや、電装系の不具合が挙げられます。特に現代のバイクは電子制御が進んでいるため、バッテリーの管理は重要です。長期間乗らない場合はバッテリーが上がりやすくなるため、定期的に充電するか、バッテリーメンテナーを使用することが推奨されます。

ボンネビルT120

イメージ画像(@プレステージ・モーターバイクス)

また、冷却系統のトラブルを防ぐためにも、定期的な冷却水のチェックや交換は欠かせません。これらのメンテナンスを怠ると、予期せぬトラブルに見舞われる可能性があります。

これらの故障リスクを最小限に抑えるための最も効果的な対策は、信頼できる正規ディーラーで定期的な点検を受けることです。トライアンフのバイクに精通したメカニックによるメンテナンスは、トラブルを未然に防ぎ、万が一の際にも迅速かつ的確な対応が期待できます。

中古車で購入した場合でも、過去の整備記録をしっかりと確認し、購入後は信頼できるショップを見つけておくことが、安心してバイクライフを楽しむための鍵となります。日頃からの細やかな点検とプロによる定期的なメンテナンスが、結果的に大きな故障を防ぎ、長く乗り続けるための最善策と言えるでしょう。

気になる維持費は年間でどのくらい?

ボンネビルT120の購入を検討する上で、維持費は避けて通れない重要な要素です。大排気量の輸入バイクであるため、国産の同クラスのバイクと比較して、年間のコストは高くなる傾向にあります。具体的な金額は乗り方や保管状況によって変動しますが、年間で10万円から15万円程度が一つの目安と考えられます。

維持費の主な内訳は以下の通りです。

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費目年間費用の目安備考
税金約6,000円軽自動車税(種別割)
自賠責保険約5,000円24ヶ月契約の場合の1年あたり換算
任意保険30,000円~80,000円年齢、等級、補償内容により大きく変動
燃料費30,000円~年間5,000km、燃費20km/L、ガソリン160円/Lで計算
メンテナンス費用30,000円~100,000円オイル交換、タイヤ交換、定期点検など

メンテナンス費用の詳細

特に費用がかさみやすいのがメンテナンス費用です。定期的なエンジンオイル交換はもちろん、タイヤも消耗品であり、交換には数万円の費用がかかります。また、正規ディーラーでの12ヶ月点検や車検には、国産バイクよりも高い工賃が設定されていることが一般的です。

これらの費用を総合すると、ボンネビルT120を所有し続けるには、ある程度の経済的な余裕が必要になります。購入前にこれらのランニングコストをしっかりと把握し、自分の予算内で無理なく楽しめるかを慎重に判断することが、購入後の後悔を避けるために不可欠です。

カスタム性の低さは本当なのか?

「ボンネビルT120はカスタムパーツが少ない」という意見は、確かにある一面の事実を捉えています。国産の人気モデルやハーレーダビッドソンのように、市場に無数のアフターマーケットパーツが出回っている状況と比較すると、選択肢が限られるのは否めません。

この背景には、T120が持つ完成されたクラシックデザインが関係しています。バイク本来の美しいフォルムを崩さずに装着できるパーツは、自ずと限られてきます。特に、エンジン性能を大きく変えるようなチューニングパーツや、奇抜なデザインの外装パーツは少ないのが現状です。

しかし、これを「カスタム性が低い」と結論づけるのは早計かもしれません。むしろ、「質の高い、厳選されたカスタムを楽しむバイク」と考えることができます。

ボンネビルT120

イメージ画像(@プレステージ・モーターバイクス)

実用性を高めるカスタム

例えば、前述の積載性問題を解決するためのサイドバッグやリアキャリアは、トライアンフ純正オプションをはじめ、英国のヘプコ&ベッカーなど、質の高いブランドから多数販売されています。これらはバイクのデザインを損なうことなく、機能性を大幅に向上させることが可能です。

個性を演出するカスタム

また、シートやミラー、ウインカーといったパーツを交換するだけでも、バイクの印象は大きく変わります。数は多くありませんが、T120のスタイルを理解したメーカーが、洗練されたデザインのパーツをリリースしています。

このように、T120のカスタムは、何でもありの自由なカスタムというよりは、バイク本来の魅力を引き立てるための、大人の趣味としての楽しみ方が中心となります。選択肢が少ないことをネガティブに捉えるか、厳選されたパーツで自分だけの一台を創り上げる過程を楽しむかで、評価は大きく変わってくるでしょう。

ボンネビル T120で後悔しないための検討ポイント

この章のポイント

  • 特徴的な走行性能を理解する
  • シート高と足つき性の関係
  • 中古で購入する際の注意点
  • ボンネビル T100の後悔ポイントと比較

特徴的な走行性能を理解する

ボンネビルT120の走行性能を正しく理解することは、購入後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。このバイクの心臓部である1200cc水冷並列2気筒エンジンは、最高出力よりも低中回転域でのトルクを重視したセッティングになっています。

具体的には、わずか3,500回転で最大トルクの105N・mを発生させます。これにより、アクセルを少し開けるだけで車体が力強く前に押し出され、交通の流れを余裕でリードすることができます。特に、270度クランクシャフトがもたらす独特の鼓動感と排気音は、スピードを出すことだけがバイクの楽しみではないことを教えてくれます。この「トコトコ」としたフィーリングこそが、T120最大の魅力と言えます。

ボンネビルT120

イメージ画像(@プレステージ・モーターバイクス)

一方で、注意すべき点も存在します。まず、230kgを超える車重は、走行中は安定感に繋がりますが、Uターンや狭い場所での取り回しには相応の腕力と慣れが求められます。また、サスペンションは欧米人の体格や道路事情に合わせてか、やや硬めの設定です。そのため、日本の荒れた路面では路面からの突き上げを強く感じることがあり、長時間の走行で疲労に繋がる可能性もあります。

これらの特性を総合すると、T120はワインディングを攻めたり、最高速を求めたりするバイクではなく、力強い鼓動を感じながら景色を楽しみ、ゆったりとクルージングするための「モダンクラシックツアラー」としての性格が強いバイクです。この走行性能を魅力的だと感じられるかどうかが、後悔しないための大きな分かれ道となります。

シート高と足つき性の関係

バイク選びにおいて、足つき性は安全性と安心感に直結する重要な要素です。ボンネビルT120のシート高は790mmと、大型バイクの中では標準的な数値ですが、一部のライダーからは「スペックの数値以上に足つきが悪く感じる」という声が聞かれます。

この感覚には、シート高という単一の数値だけでは分からない、いくつかの要因が関係しています。

シートの幅

最も大きな要因はシートの幅です。T120のシートは長距離走行でも疲れにくいように、幅が広くクッション性も豊かに作られています。これは快適性という点ではメリットですが、足を真下に下ろす際に、このシートの幅の分だけ股を広げる必要があり、結果としてかかとが浮きやすくなります。

車体の重さと重心

前述の通り、T120は決して軽いバイクではありません。足つきが不十分な状態で車体を支えようとすると、その重さがずっしりと感じられ、立ちゴケのリスクに対する不安感が増大します。たとえつま先が地面に届いていても、しっかりと踏ん張れない状態では、傾いた車体を支えきれないかもしれません。

これらの理由から、単純にカタログスペックのシート高だけで判断するのは危険です。購入を検討する際には、必ず実車にまたがり、両足がどの程度接地するのか、そしてその状態で車体を楽に支えられるのかを自分の体で確認することが不可欠です。もし足つきに不安がある場合は、純正のローシートオプションなどを検討するのも一つの有効な手段です。

中古で購入する際の注意点

ボンネビルT120は新車価格が比較的高価なため、中古車での購入を検討する方も多いでしょう。中古車は魅力的な選択肢ですが、個体によって状態が大きく異なるため、後悔しないためにはいくつかの重要な注意点があります。

最も重要なのは、車両の状態を細部まで確認することです。特に以下のポイントは入念にチェックする必要があります。

ボンネビルT120

イメージ画像(@プレステージ・モーターバイクス)

整備履歴の確認

前オーナーがどれだけ大切に扱ってきたかは、整備記録簿を見ることで判断できます。正規ディーラーで定期的に点検やオイル交換が行われていたか、消耗品は適切なタイミングで交換されてきたかを確認しましょう。記録がしっかりと残っている車両は、信頼性が高いと考えられます。

エンジンと電装系

エンジンを実際にかけてみて、異音や不自然な振動がないか、スムーズに始動するかを確認します。オイル漏れの痕跡がないかも、エンジン周りを覗き込んでチェックしてください。また、灯火類やメーターの表示など、電装系がすべて正常に作動するかも見逃せません。

足回りとフレーム

タイヤやブレーキパッドの消耗具合は、今後の出費に直結します。サスペンションからのオイル漏れや、フレームに転倒による傷や歪みがないかも確認が必要です。特に大きな傷や修復歴がある車両は、走行安定性に問題を抱えている可能性があるため、避けるのが賢明です。

カスタムパーツ

カスタムされている車両は魅力的ですが、どのようなパーツが使われ、誰が取り付けたのかが重要です。質の低いパーツや不適切な取り付けは、トラブルの原因になります。可能な限りノーマルに近い状態か、信頼できるショップでカスタムされた車両を選ぶと安心です。

これらのポイントを自分一人で判断するのが難しい場合は、バイクに詳しい友人に同行してもらうか、信頼できる販売店を選ぶことが大切です。価格の安さだけで飛びつかず、車両の状態を総合的に判断することが、中古車選びで成功する秘訣です。

ボンネビル T100の後悔ポイントと比較

ボンネビルT120を検討する際、必ずと言っていいほど比較対象に挙がるのが、弟分であるボンネビルT100です。T100は排気量が900ccで、T120よりも軽量かつ価格も抑えられているため、魅力的に映るかもしれません。しかし、安易にT100を選んだ結果、「T120にしておけばよかった」と後悔するケースも存在します。

ボンネビルT120

イメージ画像(@プレステージ・モーターバイクス)

両者の主な違いを比較してみましょう。

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項目ボンネビル T120ボンネビル T100
エンジン1200cc 並列2気筒900cc 並列2気筒
最高出力80PS / 6,550rpm65PS / 7,400rpm
最大トルク105N・m / 3,500rpm80N・m / 3,750rpm
車両重量237kg229kg
フロントブレーキダブルディスクシングルディスク
ミッション6速5速
その他装備ライディングモード切替なし

T100を選ぶ後悔のパターンとして最も多いのが、「パワー不足」です。街乗り中心であればT100のパワーで十分ですが、高速道路を使ったツーリングや、追い越し加速の場面では、T120の余裕あるトルクとの差を痛感することがあります。また、フロントブレーキがシングルディスクである点も、制動力に不安を感じる要因となる可能性があります。

T120は、メッキパーツの多用や、キャブレター風のスロットルボディなど、フラッグシップモデルとしての高級感や所有感を満たす作り込みがされています。これらの要素は、後からT100にカスタムで追加しようとすると、結果的にT120を買う以上のコストがかかってしまうことも少なくありません。

もちろん、T100の軽快さや高回転まで回して楽しむ乗り味が好きだという方もいます。重要なのは、自分がバイクに何を求めているかを明確にすることです。もし少しでもT120のパワーや質感に魅力を感じているのであれば、予算を少し無理してでもT120を選ぶ方が、長期的に見て満足度が高く、後悔のない選択になると言えるでしょう。

まとめ:ボンネビル T120で後悔しないために

ボンネビルT120の購入で後悔しないためには、その魅力とデメリットを総合的に理解し、自身のライディングスタイルや価値観と照らし合わせることが不可欠です。この記事で解説したポイントを以下にまとめます。

  • ボンネビルT120は美しいデザインと豊かなトルクが魅力のバイク
  • 一方で積載性の低さや車体の重さといったデメリットも存在する
  • 後悔を避けるにはメリットとデメリット双方の理解が重要
  • 「飽きる・つまらない」という評価は乗り方のミスマッチが原因
  • T120は速さを競うよりゆったり走ることに価値を見出すバイク
  • 故障リスクは存在するが定期的なメンテナンスで最小限に抑えられる
  • 信頼できるディーラーでの点検が安心して乗るための鍵
  • 維持費は国産同クラスより高めで年間10万円以上が一つの目安
  • カスタムパーツは少ないが質の高いパーツで個性を演出できる
  • 走行性能は低中速トルク型で鼓動感あふれる乗り味が特徴
  • シート高だけでなくシート幅が足つき性に大きく影響する
  • 中古車は個体差が激しく整備履歴や車両状態の確認が必須
  • 弟分のT100と比較検討しパワーや質感の違いを理解することが大切
  • T120に魅力を感じるなら価格差以上の満足感が得られる可能性がある
  • 最終的には試乗などを通して自分の感覚で判断することが後悔しない最善策
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BONNEVILLE T120

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